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2019年10月13日 (日)

希望の糸/東野圭吾

凄い台風でしたね。昨日から電車も止まって、それが昼になっても動きません。
天気は晴れてますが、どこへも出掛けられず(さすがに車は怖いです)、読み掛けだった本を読むことにしました。

はい、私の大好きな東野圭吾です。

 

東野圭吾作品を読み始めたのは、「容疑者Xの献身」あたりからですが、すっかりはまってしまい、遡って文庫本はほとんど読みました。
どちらかと言うと初期作品の頃の、どんでん返しなストーリーが好きです。
最後の最後に起きる、どんでん返し。そしてその時の、してやられた感と来たら。。

最近はドラマ化、映画化のためか、ガリレオシリーズと加賀恭一郎シリーズが有名ですが、私は加賀シリーズが好き。
何と言っても加賀刑事の飛び抜けた推理力、これに尽きます。

 

今回はその大好きな加賀シリーズですが、主人公は加賀刑事ではなく、従兄弟の松宮刑事。
加賀刑事も登場するでしょうが、推理の冴えは披露されるのか。


「死んだ人のことなんか知らない。

あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」
ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。
どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。

閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。
捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。
災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。
容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。

 

帯の文章を読むと、何だかまた暗い気持ちになる、そんな殺人事件がテーマでしょうか。

1人で喫茶店を経営する花塚弥生が殺される。
聞き込みをすると、誰一人彼女を悪く言う人間は居ない。みんなから好かれる女性のようで。
喫茶店の経営も順調、お店での評判も良い。
となると、考えられるのは人間関係、それも恋愛関係の縺れとか?

その線を当たってみると、
常連客の汐見行伸。弥生とは交際しているのでは?との噂も。
元夫の綿貫哲彦。離婚後連絡すら取ってなかったのに、最近突然弥生に呼び出されて会っている。
また、弥生は数か月前から、スポーツクラブに通い始め、エステにも行くようになる。

うーん。怪しい男ってこの2人しか登場しません。
もちろん2人とも否認。(てか、犯行を疑われるまでの状況もない)
いや、それどころか捜査が進むと、アリバイもある。

 

怪しい人物が誰も居なくなっちゃいました。
と、思った直後に、やっぱり加賀刑事でしたね。
「では最後にもう一つだけ質問させてください。綿貫哲彦さんのアリバイが証明されたことはいいました。しかし松宮たちが確認し忘れたことがあります。それはあなたのアリバイです。(略)」

おっ、鋭い。
それまで全く疑われたなかった人物に突然攻め込む推理力。

推理は見事に的中。犯人は陥落。

 

この後いつものようにどんでん返しがあるのかとも思いましたが、いや加賀刑事の推理に間違いは無いか。

 

話の中盤であっけなく犯人逮捕です。
が、しかし、ここからが長かった。
退屈という意味ではなく、良い意味で、退屈させないけれど長かった。

「沈黙のパレード」同様、登場人物は誰も悪くない。
みんな自分のことより、相手を思いやり、どうしたらみんなが幸せに周辺の問題を解決出来るかを考えて、しかしこの殺人という結末。

犯人でさえ、悪い人間ではない。 ← まあ、それを言っちゃイカンですか。殺人犯ですから。

 

みんなが自分の幸せよりも、相手の幸せを願い、このタイミングじゃなかったら、こんな事件も起こらなかったのに。
そんなストーリーです。

全然分からないって?
そりゃそうです。ネタバレしちゃうのも気が引けます。

 

殺人事件とは別に、もう1つ謎を解く事柄も。
それは松宮刑事の家族関係、血縁関係。

そちらもスッキリ解決し、めでたしめでたし。

 

いえ、殺人事件が起きてるんだから、めでたしめでたしと言ってはいけません。

が、
悪気があって行動している人間が1人も居ないと言うね、ちょっとほっこりするストーリーです。

これはミステリーなのかなあ。

殺人事件が起きて、その謎を推理して解決する。
ミステリーと言えば言えるのでしょうけど、ちょっと違うかなあ。読後感としてはね。

でも、いつも通り、東野圭吾にハズレなしですよ。(^_-)-☆

iine

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コメント

こんにちは。
本当にひどい被害で・・・。特別に用事が無いのなら、外出しない方が安全ですね。

最近、『ナミヤ雑貨店の奇跡』と『仮面山荘殺人事件』を読みました。
『ナミヤ』の方は、テレビで映画放映される直前に、知らずに偶然に。
原作を読むと、映画に興味がもてないので、テレビは見ませんでしたが(;^ω^)

東野さんの作品は、探偵役の背景の設定も複雑で、読み応えありますね(#^^#)

四季さん、こんばんは。

仮面山荘、読んだんですか?
私は初期作品の中では、これ結構好きです。
初期作品は、殺人事件→犯人探しという王道のミステリーが多く、次々と新しいケースが出て来ます。
最後にどんでん返しが起こるよう、様々なパターンが設定されます。
警察官が犯人でしたとか、そのぐらいまではありがちですが、この仮面山荘は「語り手が犯人」と言うね、普通では有り得ないケース。犯人探しをしている、正に推理している本人が犯人と言う。
なるほどそういうことか。まさか自分が原因だったとは・・・、実に上手く作られてます。

ミステリーはそのトリックが命ですから、ひとつ作品が生まれると、もっと斬新なトリックを考えなきゃなりません。
誰か他の作者が、「読者が犯人」なんて作品を書いてましたが、あまりに無理矢理過ぎて残念過ぎました。
東野圭吾はホント次々に新パターンを投入して来て、素晴らしいです。
そうですかぁ、四季さん、東野圭吾を読むんですね?楽しみが増えました。(^^)v

おはよ~
加賀恭一郎シリーズ好きです!
でも
今は 12国記が 新作で出て
そっちに 手がまわらないんですぅ~

うっは~
読みたい!

おひるねおかんさん、こんばんは。

加賀シリーズ好きですか?推理の冴えが楽しいですよね。
12国記、18年振りの新作だとかで、話題になってます。
私、過去作は1つも読んでませんが、本屋で手に取り、読んでみたい気にもなってます。
ただ今から始めるには何冊もあり過ぎて。(;^_^A

加賀シリーズより面白いってことですね?
こりゃあやっぱり読まないと、なのかなあ。

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